
ある日の終業間際、社内ミーティングでBacklogの運用を変更することが伝えられました。
これまでは、ディレクターがクライアントとのやり取りを確認し、必要な作業をエンジニアやデザイナーに振り分けていました。
それが翌日から、エンジニアもデザイナーも、自分が関わる案件のBacklogを毎日確認することに。
必要な対応だけでなく、返信も直接行います。
なかなか大きな変更です。
ディレクターを経由しない働き方
これまでの流れでは、クライアントから連絡が来ると、まずディレクターが内容を確認していました。
そこから担当者に作業が割り振られ、対応した結果をまたディレクターが確認する。
案件全体を把握する人がいるという安心感はありますが、ディレクターに仕事が集中しやすい仕組みでもあります。
今回の変更は、その負担を減らし、対応の遅れを防ぐことが目的です。
確かに、エンジニアが直接確認した方が早いこともあります。
技術的な質問であれば、ディレクターを経由せずに回答できる場合もあるでしょう。
間に入る人が減れば、やり取りもスムーズになりそうです。
ただ、ひとつ気になることがありました。
案件全体の状況は、誰が把握するんだろう?
担当者とステータスがあれば大丈夫?
Backlogには、課題ごとに担当者やステータスを設定する機能があります。
誰が担当しているのか。
対応中なのか、完了しているのか。
こうした情報を整理しておけば、課題の状況を一覧で確認できます。
今回も、担当者やステータスの運用について取り決めがありました。
ただ、設定するルールがあることと、そのルールがきちんと機能することは別です。
例えば、作業が終わっていてもステータスが更新されていなければ、一覧上では未対応のままです。
逆に、課題が完了になっていても、その後に別の対応が必要になることもあります。
Backlogの画面だけを見て、案件のすべてを把握できるとは限りません。
タスクが見えていることと、案件全体が見えていることは、少し違う。
そんなことを考えました。
自分のダッシュボードにも、気になる課題がある
運用が変わるとなると、自分の担当課題も整理しておく必要があります。
Backlogのダッシュボードには、自分が担当者になっている課題が表示されます。
そこには、以前から残っている古い未対応の課題もあります。
こうした課題をどう整理するか。
新しい運用を始めるなら、まずそこから考えなければなりません。
タスク管理ツールは便利ですが、登録した情報を自動で正しく保ってくれるわけではありません。
結局、使う人がきちんと更新する必要があります。
ツールを導入しただけで仕事が整理されるなら、世の中のタスク管理はもっと平和なはずです。笑
作業を任せることと、判断を任せること
最近は、AIを使ってWeb制作や保守作業を効率化することも増えました。
以前、CodexにWordPressの保守作業を任せたときにも感じたのですが、作業を任せることと、判断まで任せることは別です。
AIと人間のチームでは事情が違いますが、誰が何を確認し、どこまで責任を持つのかという点は共通しています。
エンジニアが直接返信できるようになれば、対応は早くなるかもしれません。
でも、そのやり取りが案件全体にどう影響するのか。
ほかの担当者にも共有すべきことはないか。
そうした視点は、やはり必要だと思います。
ディレクターの仕事を減らすことと、ディレクターが案件を把握できなくなることは、同じではありません。
全員で見る仕組みを、どう機能させるか
今回の運用変更が、実際にどのくらい効率化につながるのかは、これからの運用次第です。
担当者を明確にすること。
ステータスを適切に更新すること。
必要な情報を共有すること。
そして、案件全体を把握できる状態を保つこと。
どれも特別なことではありません。
でも、こうした基本的なことを続けるのは、意外と難しいものです。
Web制作では、新しいツールや技術に注目が集まりがちです。
けれど、複数の人が関わる仕事では、誰が何を知っているのか、誰が次に動くのかということも大切です。
Backlogを全員で見るようになったからといって、それだけで情報共有が完成するわけではありません。
ツールの使い方だけでなく、仕事の進め方そのものを考える必要がありそうです。
まずは、自分のダッシュボードに残っている課題の整理から。
……地味なところから始まりますね。笑